2011年09月28日

最近のもーちゃんと呼吸一つ

2年前のことを思えば嘘のようだ。

ほんと、最近のもーちゃんは脳性まひ児には見えない。

2年前、生まれた時は血まみれで呼吸も止まっていた。救急車で運ばれたNICUの医師は1週間がヤマだと言った。突然呼吸が止まって、苦しくて苦しくて、きっと激しく身をよじったに違いない。そういう痕が体に残った。
両手は握り締められ、腕は捻られ、両足は強く伸ばされていた。首を右にねじり、そして全身を右に捩っていた。背骨は湾曲した。骨盤も左右にずれが生じていた。眼球も右を、右隅を見ていた。

それが2年前。

WEST症候群で入院し、ACTH治療していた頃はもっと強い緊張を示していた。両足も両腕も強く捻られた。このままだと手足が歪んでしまうと思ったものだ。

今は怒っている時を除けば、両手を強く握り締め続けることは無い。足も強く伸ばしたり、ねじったりすることは無い。脳性まひと言うと、手足や首が捻れて普通に座ることができないイメージを私は持っていた。そういうものはもーちゃんには今はもう無い。

最近では「がこん、がこん」と食事を要求する言葉を発するようにさえなった。

ママの影響だろうか。彼女のゆるキャラの前に、もーちゃんの脳性まひは緩んでしまったのか。

以前は体をこわばらせるだけでなく、胸をせり出し、浅い呼吸で苦しそうに呼吸していたこともあった。息が苦しくなってパニックを起こしているように見えた。そういう焦った呼吸は十分な酸素を取り込めないので、余計苦しくなる。苦しくなるから、またパニックを起こす。そういう息遣いをしていた。

何がどうなったのかはわからない。今年は3度肺炎や気管支炎で入院した。それがよい方向で影響したのだろうか。
あるいは、2年に渡るリハビリで呼吸が楽になってきたことと、肺炎や気管支炎で呼吸が苦しくなったことが、彼に呼吸の大事さを気づかせたのだろうか。先日も呼吸理学療法というのを調べた。すると、私がもーちゃにしていたことが書いてあった。これは老人が呼吸できなくなっていくのを補助するもののようだが、麻痺により呼吸が苦しくなっているのを補助するのにも同じ効果があったかもしれない。

呼吸に必要な筋力をつける
1.発声訓練
2.腹式呼吸
3.深呼吸
脊柱と胸郭の変形を改善する
胸郭の柔軟性を改善する
補助呼吸
楽に痰を出す

http://www2s.biglobe.ne.jp/~MINEO/toneyama/5-5.htm

大きな声を出して泣くように、今でももーちゃんに語りかけている。呼吸が楽にできるように、肺活量を養うには大きな声で泣くことが一番だ。大きな声で泣いた後は、ふーっとため息つくくらいがいい。体の余分な力が抜けて、自然な呼吸ができる。ストレッチしながら、深呼吸するのもいい。肩を前にだしたり、後ろに反ったり。

呼吸がうまくできないと、大人でも焦る。喉を詰まらせて死ぬケースには、パニックを起こしていることも原因の一つのはずだ。
ちょっとしたことで、呼吸がうまくいかないと、もーちゃんは生まれたときのことを思い出すんじゃないか。そして、それは強く体を捩ることになる。全身を強張らせることになる。一般的な言葉だとトラウマになってるというのがいいかもしれない。

痰が絡んだだけでもトラウマが頭をもたげる。大きな音にびっくりしただけでもトラウマがやってきたかも。麻痺といわれるものと、そういう命を失いかけたトラウマと、どう区別をつけるのか私には分からない。

今、彼が強い麻痺状態を脱しつつあるように見えるのは、主たる原因がパニックやトラウマといった精神的なものだったかもしれないと感じている。当然、虚血性脳症で痛めつけられた脳細胞があることは理解しているし、それを2年かけてもーちゃんがカバーしてきたおかげで麻痺が薄れたのもあるのだろう。

ただ、安心して呼吸できなければ安眠はできないし、安眠できなければ精神はさらに疲れ、怯えることになる。呼吸は実はきわめて大きなウエートを占めていたのかもしれない。
人間なんて高級なように思えて、実はとても簡単だったりするのだ。
posted by いしのひげ at 16:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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